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具体的に以下の症状がある場合は気管支喘息が最も疑われます。気管支の慢性的な炎症が主な原因です。
通常胸部レントゲン写真撮影では異常を認めません。肺機能検査では空気の流れが悪くなる=気流制限が確認されます。気管支拡張薬を使用すると気流制限が改善されることが喘息の特徴です。血液検査でアレルギー反応を認める場合もあり、特にハウスダストとダニに対するアレルギーが多く認められます。発作中に病院を受診すれば比較的容易に診断できますが、症状がない時や、喫煙者でCOPDが併存している場合には診断が困難なこともあります。
主に治療に使われるのはステロイド薬と気管支拡張薬です。気管支拡張薬は吸入薬、貼付薬、内服薬があります。ステロイド薬は吸入で使用するのが一般的で、最も副作用の少ない方法です。タバコは喘息を悪化させるため、患者本人だけでなく周囲の人も禁煙協力が必要です。気管支喘息は高血圧や糖尿病のように慢性の病気であり、継続的な治療が必要です。発作が起きないように適切な薬を適切に使用することで、健常者と同様の生活を送ることができます。症状が落ち着いてからもきちんと診療を続け、自己判断で治療を中断しないようにしましょう。
具体的に以下の症状がある場合は咳喘息が最も疑われます。
咳はたんを伴わない空咳のことが多く、軽い咳から始まって次第に悪化する人もいれば、突然のひどい咳にみまわれる人もいます。夜間や早朝に悪化しやすく、風邪などの感染症、タバコの煙、気温・湿度変化、会話、運動が引き金になることもあります。春や秋など特定の季節に症状がひどくなる場合もあり、アレルギーの関与もあります。
通常、胸部レントゲン写真撮影では異常を認めません。肺機能検査では軽度の気流制限が確認されることもあり、気管支喘息と同様な傾向を示します。血液検査でアレルギー反応を認める場合もあります。
気管支喘息と同じように気道の過敏な状態が続いているため、通常の風邪薬は効きません。風邪と異なり気管支拡張薬が効果を示します。この他,気管支喘息と同じく気道の炎症をおさえるために吸入ステロイド薬を使います。タバコ環境(自分あるいは同居の方など)にある人は禁煙が必要になります。適切な治療を受けなかったり、治療が不十分だったりすると再発したり、気管支喘息に移行することがあり、難治化することもあるので注意が必要です。
気管支喘息や咳喘息以外にも咳の続く原因として、風邪症候群後の咳、アトピー咳漱、胃食道逆流、副鼻腔気管支症候群、後鼻漏、薬剤性咳漱、COPDなど色々あります。それぞれ使用する薬剤は異なるので、きちんと診断したうえで、適切な治療を受けましょう。