がんのおはなし~感染症予防について~
感染症予防に大切なのが、手洗いと共に口腔ケアです。口の中は、細菌などの微生物にとっては適度な温度で湿気や食べ物のカスなどの栄養もあり、生育にいい環境なのです。歯垢(プラーク)には糞便と同じくらいの細菌が存在しています。口腔ケアには、① 歯のブラッシング、② フロス(糸楊枝)または歯間ブラシ、③ 舌ブラシを用いて行います。①と②の後はグチュグチュうがい、③の後はガラガラうがいを行います。
①歯のブラッシングは力が入りすぎると歯が磨耗してしまいます。ペンを持つくらいの力で丁寧にブラッシングしてください。舌で歯を触ってツルツルになるくらいまで行います。電動歯ブラシを使うときは、ゴシゴシ動かさず、当てるだけにします。②歯間にも歯垢が溜りやすいのでフロスまたは歯間ブラシでのケアが必要です。様々なサイズがありますので、ご自分に合わせてお使いください。
抗がん剤に関するお話は、今回でおしまいです。次回以降は同じがん治療薬である、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤についてのお話をいたしますので、引き続きお付き合いください。