医療にまつわるお金の話 -大病院とクリニックの支払額の違い-
紹介状無しで大きな病院を受診した際、診察料の他に『特別の料金』を請求された経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
既にご存知かもしれませんが、これは医療保険制度改革の目的である「大病院は高度な医療・重症の患者さんに対応し、日常的な病気やケガは地域の診療所等が担う」ことを実現する方法の一つとして、7年前に規定されました。
この『特別の料金』に関する規定が、令和4年度診療報酬改定において変更となります。新たな規定では今年10月から、これまで初診時5,000円、再診時2,500円であったものが、それぞれ7,000円、3,000円に増額されます。さらに、対象となる大病院もその範囲が広がります。
当クリニックは文京区千駄木にある付属病院の関連施設ですが、引き続き『特別の料金』の支払いはございません。また、大きな病院での加療が必要と診断した患者さんへの紹介状に関して、日本医科大学の関連施設へは無料で発行いたします。
限りある医療財源です。将来に渡る医療保険制度の持続のため、そして何よりもお支払いの医療費を節約して、上手に医療施設を活用されてはいかがでしょうか。
文責:大野 治至